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あるハンターの日記


ジャイロくん1号の勇姿。
背景に入ってたボロイ我が家を空の写真と差し替えたらわざとらしくなったのでいっそ太陽光も入れてめいっぱいわざとらしくしてみました。。。

 「エナジー・ハンティング」。それは師匠・平沢進が2001年、ネット上で参加者(ハンター)を募り、「ライブの電源の一部を自然発電で集めやがれ」と(師匠はこんなぞんざいなセリフは吐きません、一応・笑)行われたイベント。
 当然、師匠への愛がいつも暴走している私も、わけもわからず、とにかく参加。ハンターとなったのでした。

 当初、8月からとなっていたエナジー・ハンティングは延びて9月からになった。。。あんまりズレ込むと11月のライブまでに電気が集められるのか?と、ちょっと不安になる。

 ところで、このページ、我が愛機「ジャイロくん1号」の勇姿をお披露目したいためだけに作ってますので、充電の四苦八苦とかの記録を期待してはいけません。ジャイロくん入手・組み立て・そして回るまでを思い出しながらつづる愛の(笑)ページなのです。そのおつもりで。

 ま、ともかくこの頃、ハンティング方法etcの詳細は9月1日のハンティング開始まで伏せられていたので「バッテリーに充電するのか?」などと憶測が飛び交っていた。しかしそんな一般人の参加しにくいイベントに師匠がするわきゃあない、と思う私。まあおそらく、充電用乾電池に何らかの方法で充電させ、まとめて事務所が回収する方式だろうなぁ、と密かに想像していた矢先、「ソーラースタジオ」のレポートがUPされた。

 レポートのラストに「バイオレッタ・ソーラー・ギア」やガーデニング用のソーラー充電ライトが、いかにも、アヤシク紹介されている。。。これは伏線ぽい。いかにもハンティングではこういうものを使うぞ、という。。。

 お値段もお手ごろなので「う〜〜〜ん、私が買うならバイオレッタ・ソーラー・ギアか・・・。デザインかっちょいいし・・・」などと、この時点で心づもり。

 実は乾電池用充電器は前から欲しかったのだ。ウォー○マンとか、その手のものに使用するやつが。しかし、充電器も充電用乾電池も、きっかけなしにひょいと買えるほどお安くないのだ、私には。だから、これは良い機会だと一人ひっそりほくそえむ。。。

 さて、9月1日、ハンティング開始!想像どおり電気を溜める物体は単三乾電池。班分けして班ごとに充電器がレンタルされる。レンタル品の中に、バイオレッタ・ソーラー・ギアやガーデニング用ライトもしっかり入っている。しかし1つの班に3種各1台とかのレンタルでは作業効率が著しく悪い。ガシガシ電気を集めるには、やはりハンターが充電装置を所有している方がよろしかろう。

 まずは「サクサク集める」を目標に掲げている、性に合いそうな班に入班希望を出し、翌日、通販は最終手段、と充電器を求めてホームセンターを何軒かハシゴする。しかし、そんなもなぁ、全然無かった。

 よって、バイオレッタ・ソーラー・ギアを通販注文。。。

 そして翌日、ろくすっぽ他の充電器を見ていなかった私の目に運命の風力発電機の文字が飛び込んできた!

 何が運命か?それは私が無類の強風好き(笑)というところに由来する。

 初めて風力発電機を見たのは、多分もう20年くらい前。高知県・室戸岬にスックと立っているのが最初だ。もうトキメイタのなんのって。あの白い色。でかいプロペラ。そして何よりも3枚羽根のあのデザイン!!ああああ〜〜〜〜(うっとり)。

 最近では風力発電機もほうぼうに立ち、海辺の年中風が強いと思われるあたりには大抵立っている。そして見るたびに記念写真を撮りたくなるほどトキメいてしまうおバカな自分。

 しかし「風で発電する」ということにはあまりロマンを感じているわけではない。「回転して発電」の仕組みは中学校の理科で習った。だから発電の仕組みにロマンなし。それならソーラー発電の方がよっぽどナゾである。光が電気に変換されるナゾには大いにロマンを感じる。

 じゃ、なんで「風力発電機」よ、となると「風で回る」ということ自体がロマンなのだ〜。つまり風車ロマン。もちろん水で回る水車も大好きだ。好きだが水車はうちのあたりでは珍しくない。しかも流れがあればいつでも回るってあたりが、風車とは一味違うのだ。

 そう、強風が無ければ回らない、イケズなところが風車の魅力

 回りさえすれば、その動力を利用して発電してても、粉をひいてても、水をくみ上げてても、やってることはどれでもオッケー。いっそ回ってる「だけ」でも自分的にはオッケーなのだ。

 ということで、少々痛い出費だが、風力発電機への愛に火がついたんだからしょうがない。なんたって3枚羽根だしこいつも注文。

 注文物が届くのを待つ間、他の、自分に出来そうな発電方法など考える。そしてまあ、誰でもすぐに思いつくであろう、自転車こぎ発電は可能だろうか、と思う。。。実は、最近めっきりしてないが、私は時々、運動不足解消のため自転車をこぐのである。一旦出発すれば2時間ばかりガシガシこぎ続けないと帰ってこれないコースなので、ライト用についている発電機がその間回りっぱなしなら、わりと充電できそうだよなあ、と。夜、布団の中で思ったので「よし、明日になってもネットでこの方法について誰も質問していなければ、私が質問しよう」と、寝た。

 そして翌日、ネットチェックに行くと、質問としてではなく、発電機アドバイザー(笑・別にこういう役職ではありません)のグル・牛島氏本人から、この自転車発電の方法が提示されておった。ということでありがたく読む。
「ふむふむ。整流ダイオードなるものが必要なのだね。模型屋で売ってるのかぁ・・・」などと。

 週末。バイオレッタ・ソーラー・ギアと風力発電機、自分が使う用に買ったバイオレッタ専用電池が届く。早速バイオレッタは試してみよう、と窓辺に置き、風力発電機キットは家族に見せびらかして呆れられる。
「そんなもん、どこへ立てるん?」
「え〜〜〜、玄関の屋根の上に立ってたらカッコええと思わん?」
といった会話を交わす。。。

 さて組み立てよう、と中身を確認。そしてほどなく、ある事実に気がついた。。。「このキットって発電プロペラ部だけ・・・?電池ケースはオプション・・・?軸は自力で入手するわけ・・・?」・・・結構、青天の霹靂だった。

 組み立て式健康器具のキットとかとはわけが違ったのだ。考えてみればもっともなのである。軸部分なんか、設置場所や設置方法によって自分で考えて作った方が楽しいだろうし、自転車に取り付ける人なんざ、軸は不要なのだ。

 オプション部品表には6枚羽根にするキットなんかもある。6枚羽根!!「邪道だ。。。風力発電機は3枚羽根よね!ホントは尾羽根もない方が好みなんだけど。。。でも尾羽根がないと風の方向に安定して向かないわけよね。。。」などと一人ブツブツつぶやきつつ、買い足し部品のリストを作る。

 翌日、ホームセンターと模型屋へ行く。そして見事に玉砕。希望の太さの水道管がない!(水道管の卸しをしているっていう会社も教わっていったけど、、、人がいなかった。。。)2本入りの電池ケースがない!・・・ということでちょっとやる気減退。

 電池ケースは通販にしようか・・・と、グル・牛島に注文メールを出すと、商売っ気のない、親切なアドバイスメールをいただいた(その節はありがとうございました)。結局、壊れた安物のウ○ークマンもどきをまだ持っていたので、それを分解し、電池ケースにはそれを使用。

 組み立て説明図を見ていて、水道管の太さは別に指定のものじゃなくても誤魔化せるんじゃないか、と気付いたので、ホームセンターで売ってる標準サイズを買ってきて作ることにした。

 そして1日目で本体を組み立て、2日目で電池ケース部を作って完成。晴天を待って玄関の屋根の上に設置。

 
ジャイロくん後姿(左・ちょっと回ってます)と前から見たところ(右・これの背景も家を消してわざとらしい空・・・)
 電池ケースは取り外し可能にしたり、私なりの断熱・防水etcもしたが、見た目が美しくないので公開しない(笑)。充電時には、電池ケースは屋根の庇の下に置きます。

 風力発電機の軸は物干台に立ててあるが、軸の下から出たリード線が断線しないように、ゴム板と古ボールペンの軸を使って保護。これも美しくないので見せない(笑)。

 こうして「ジャイロくん1号」は完成した。したが、風がないと回りません。回らないとちょいと不安になりまする。自分がつけた羽根の角度に問題が?とか。毎日、屋根を見て「ああ、今日も回ってない」の連発でありました。

 ところで、そうこうしているうちに、肝心のハンティングは充電作業に突入していたのです。回らないジャイロくんを尻目に、バイオレッタ・ソーラー・ギアがサクサク着々と充電してくれているのであります。

 当初、考えた自転車のダイナモ発電も、ジャイロくんの発電部分が自転車のと同じだというのを見た瞬間、私の「工作したいゴコロ」は満足してしまい、やりませんでした。

 そして、ついに、10月1日、私は見た!
 西風にブンブン回っているジャイロくんを!!!ここで感激して、初めて「ジャイロくん1号」と命名。しかし「1号」と言いながら、2号、3号と増やす予定は今のところ全然なし。

 
回ってるジャイロくん

 おおお〜〜〜〜。電池ケース!電池ケース!充電充電!と思ったが、すでにこの時、バイオレッタがサクサクと充電を終わらせておりました。したがって、電池がない。。。ああ、せっかく回ってるのに・・・。

 この日は中秋の名月。西日本は晴れておったので、庭で名月を鑑賞。ふと見上げると、ジャイロくんは月光を跳ね返しつつ勤勉に回っておった。。。キレイ。。。
 その翌日も昼過ぎまで風が強かったので、ジャイロくんは回っておりました。

 ハンティングも佳境に入り、パナソニック電池の支給が決まって、第二陣の電池が届く。。。しかし、二日回っただけで、その後回っていないジャイロくんは当てにされず、やっぱりバイオレッタで充電。そしてパナソ電池を班長へ送り、また充電用乾電池の無い時にブンブン回るジャイロくん。。。持ち主に似て、天邪鬼だね。。。

 結局、ハンティングには全く貢献しなかったジャイロくん。。。。。

 
夕空をバックに。左の写真はシルエットを撮ったらカッコ良さそう、と思ってとったんだけど、背景と溶け込んでようわかりませんな写真になってしまいました(そしてピントはジャイロくんに合っているので背景ボケボケ)。でもこれ以上伏せた位置からは屋根から落ちそうで撮れなかったのよ(涙)。右はフラッシュをたいてとりました。はんなりピンクの空がよろしいかと。。。

 塾生が、組み立て途中のジャイロくんを見て
「こんなん立ててどうするん?」と言った。「風がねぇと回らんのじゃろ?無駄じゃが」と。
「なに言よん!この男のロマンがわからんのんか!」(私は女)
「わからん」(こいつは男)
・・・いいのよ。私はジャイロくんがそこに立ってるだけで幸せなんだから。


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